お気に入りの書籍紹介『チェーザレ-破壊の創造者』
こんにちは、Gaji-Labo 山岸です。Gaji-Labo Advent Calendar 2014 20日目のエントリです。
週末ということもありますし、ここらへんで漫画を紹介したいと思いまして、『チェーザレ-破壊の創造者』を取り上げました。チェーザレ・ボルジアという人物を中心に、架空の人物を織り交ぜつつ、当時の権力者・有名人の群像劇を描いている作品です。
なかなか単行本が出ない
しっかりした取材の元に執筆が行われているようで、連載ペースが非常にゆっくり。なので、なかなか単行本が出ないのです! 公式サイトでは、
歴史の闇に埋もれた英雄の真実を調べるため、監修にダンテ学者の原基晶を迎え、本邦未訳のG・サチェルドーテ版の伝記を翻訳しながら、歴史を精査し描く。資料の収集、翻訳、分析をしながらの作画のため、週刊「モーニング」にて不定期集中連載中。
と書かれています。毎度毎度、新刊を待ちわびるのも、ファンとしての楽しみといえますね。
惣領冬実さんの絵の美しさも魅力のひとつで、当時のイタリアの街並みなどに思いを馳せるのも、とっても素敵な時間です。
「あらすじ」っておもしろい
本編とは全然関係がないのですが、「あらすじ」っておもしろいなぁと感じています。特に長編シリーズの漫画を開く時にそう感じることが多く、チェーザレを読む時にもいつも思います。
「前回までの24」的なメソッドって、実はすごく洗練されていないと意味不明になると思うのです。たとえば3巻目は、1巻と2巻までの内容をまとめればいいですよね。しかし、20巻目は19巻分の内容をまとめないといけない。主要な出来事を適切な粒度で説明するのって、なかなか大変なことだと思います。
サマリーの組み立て方が変わるというのは、実はいろいろな局面で起こることなのではないでしょうか。たとえば20代の頃の自己紹介と30代になってからの自己紹介では、フォーカスすべき事柄が変わってくると思います。自分の生きてきた道筋をどう表現するのか。自分の記録をどう編むのか。
そんなふうに考えると、あらすじってすごく深いと思いませんか? 主要な出来事をプロットしながら、なめらかなシナリオに落とし込むという作業、うまくできるようになりたいです!