SDN Japan Chapter Meetup vol.4 随行レポート
はじめまして、コミュニケーションアシスタントの井上です。今回は広報担当としてこの記事を書いています。
2017年12月14日(木)に開催された サービスデザイン最前線〜国際カンファレンス参加レポート[SDN Japan Chapter Meetup vol.4]に弊社の山岸が登壇するということで、随行しました。本記事では、今回のイベントの様子を振り返っていきます。
株式会社リクルートホールディングス本社でもある、グラントウキョウサウスタワーが今回のミートアップの会場。イベント開始前の設営準備は、登壇者の方々やスタッフの方々で協力して行いました。
本イベントは、11月2日から3日にかけてスペインのマドリードで開催されたService Design Global Conference 2017に加えて、Service Design Hong Kong 2017やService Design in Business 2017の報告会を兼ねたミートアップでした。Service Design Global Conferenceは今年で10周年を迎えたということもあって、今回は100名近い方々が参加レポート会場に来場されました。
弊社山岸はトップバッターを務めました。トーク内容は、10月19日、20日に香港で行われたService Design Hong Kong 2017(以下SDHK2017)がどういった会だったのかという概要紹介。
2日間の香港でのカンファレンスでは、メイン会場の他にカフェや銀行の会議室を借りてパラレルにワークショップが行われたようです。 “Designing Change”をテーマに掲げたSDHK2017では、経営行動や意思決定の研究を行っていたHerbert Simon氏が引用され、1日目には「Change」にまつわるトーク、2日目にはワークショップが用意されていたそうです。カンファレンスの中で山岸は、金融・銀行・保険などの会社に所属している登壇者や参加者、マネジメント層の人間が多いといった印象を受けていました。
SDHK2017ではカンファレンスチャレンジと題して、選ばれた人達がYes,Noでリアルタイムアンケートに回答したり、ペアになってのアイデア出しをしたり、ランチタイム中にもアクティビティーがあったりと、アクティブでじっとさせてくれない2日間だったようです。
中でも山岸が興味を抱いたのは、 SDHK2017に感じたという5つのしかけ。
参加者を沢山歩かせることで開催地の魅力を伝えたり、謎解きによって冒険心をくすぐったり、数々のアクティビティで気分転換したりと、2日間興味が尽きないよういくつものしかけがあったと振り返ります。
また、山岸の視点からは参加者達が対等の立場で意見やフィードバックを交換したり、どんなインスピレーションを得るか、というところに重きを置いている印象を持ったようです。今後日本が欧米諸国に遅れをとらないためにはこういった積極的な姿勢が必要なのかもしれないと思いました。
山岸の発表スライドはこちら。
SDHK2017に関する山岸個人のブログ記事はこちら
- 『Service Design Hong Kong 2017 に参加して(1)――カンファレンス概観と感想』
- 『Service Design Hong Kong 2017 に参加して(2)――印象深い参加体験の分析』
SDN TaiwanのArthur Yeh氏はSDHK2017に参加して感じた3つのself-reflection(=振り返り)として、
- Service Design≠Design Thinking
- Who Makes Impact? Everyone!
- Service Design Research in Asia
を挙げて発表を行いました。 トークは英語で行われたため内容の全てを理解することは出来ず、スライド中の重要語句をメモするだけになってしまい、自身の英語のリスニング能力の低さを痛感しました。懇親会で楽しそうに山岸と談笑していたのが印象に残っています。
Service Design in Business 2017(以下SDiB2017)について紹介したのは慶應義塾大学経 済学部教授の武山政直先生。今回で2回目となるSDiB2017はロンドンで2日間開催されたイベントです。ロンドンはサービスデザイン先進国。まだ始まって間もない小規模なイベントを、グローバルなカンファレンスと平行して沢山開催しているそうです。
今年のSDiBのテーマは “Hack the org”= 組織をいかに変えていくか を主題に進行したと語ります。 いくつかの事例を挙げ、最後に「サービスデザインプロジェクトは自ずと組織の問題に入っていく」と締めました。
Service Design Network(以下SDN)主催のSDGC2017を紹介するため登壇したのは、株式会社コンセントの長谷川敦士さん。 全世界に26もの支部があるというSDNの紹介を挟みながら、およそ30分間にわたって2017年のSDGCを振り返りました。
“Service Design at Scale”をテーマに掲げた2017年のSDGCは600人から700人もの参加があり、開催の1ヶ月前にソールドアウトしたそうで、世界規模でのサービスデザインへの関心の高まりが伺えます。
チャプターアワードという、活動が盛んなチャプターを表彰するイベントでは「なんと日本が5つのうち2つの賞を受賞した」と長谷川さんが伝えると、会場からは自然と拍手が沸き起こりました。
株式会社コンセントの小橋真哉さんは “エコシステムにおけるサービスデザイン”をサービスデザイン思考の五原則を挙げながら説明しました。
【サービスデザイン思考の五原則】
- ユーザー中心
- 共創
- インタラクションの連続性
- 物的証拠
- ホリスティック(全体的)な視点
トークの最後で小橋さんがおっしゃった因果(原因があって結果がある)と縁起(様々なものが複雑に絡んでいる)の話は、五原則の中の「ホリスティックな視点」にも通ずることで、全く予想しなかった仏教とサービスデザインが繋がって非常に驚かされました。
株式会社リクルートテクノロジーズの川端彬子さんは、スペインの4つの大企業を巡るSDN Japanのツアーにリクルートメンバーで参加し、そこで得た知識や議論になったことの共有を行いました。
訪れた企業の中には、サービスをどう変えたかという話よりも、国際的な石油会社CEPSAのように共創をサポートする環境を整えたり、社員がどうしたら働きやすくなるかといった、イノベーションを推進する仕組みの話題が中心だったところもあるようです。
まだ北欧ほどサービスデザインへの理解が浸透していないとはいえ、スペインでは日本と違って金融業界やインフラ系のサービスデザインへの取り組みが活発で、政府との繋がりもあるため今後広がっていくかもしれないという話を聞いて、これから日本がどうサービスデザインと関わっていくのか、とても興味深いです。
株式会社インフォバーンの井登友一さん。サービスデザインに対する期待は2010年以前とそれ以降で、ホリスティックで大きな規模に変化していると述べました。
「日本における多くのサービスはインターネット以前に生まれた」と井登さんは語りましたが、これはインターネットが当たり前に存在している時代に生まれた自分にとっては引っかかったフレーズです。
昨今、日本でサービスデザインへの関心・期待が高まってるとし、最後に「サービスデザイナーの皆さん、これからウハウハです」と笑いを誘い、和やかに締めました。
トーク後には登壇者と参加者との間でのQ&Aセッション。 弊社の山岸も、参加者からの「カンファレンス時に出会った、行政関係の方々はどういった方か」という質問に丁寧に答えていました。
登壇者の方々の熱のこもったトークや、一生懸命にメモをとりながらスライドを見る参加者の方々の雰囲気に、終始圧倒されてしまいました。ですが、登壇者の方々や懇親会でお話しした方々はどの方も気さくで優しかったです。
同時に、登壇レポート用の人物撮影のやり方や英語のリスニング能力、内容理解のためのワークショップ関連の知識など、コミュニケーションアシスタントの自分に足りないスキルを把握することが出来ました。この反省を次回イベント時に活かしたいです。
イベント概要
- 開催日時:2017年12月14日(木)18:00〜
- 開催場所:グラントウキョウサウスタワー 24F セミナールームD
- イベント名:サービスデザイン最前線~国際カンファレンス参加レポート[SDN Japan Chapter Meetup vol.4]
- 主催:Service Design Network Japan Chapter
- 協力:株式会社リクルートテクノロジーズ
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