カスタマージャーニーマップやペルソナを作る際にも役立つ「軸になりそうなペア」を意識して拾おう!
こんにちは、Gaji-Labo山岸です。先日、半構造化インタビューでユーザーを知るために活用したいインタビューシートの作り方を紹介した際に、インタビュー後に抜き出しておきたい項目についてすこし触れました。
その項目とは、以下の4つです。
- 出てきた「モノ」
- 出てきた「ヒト」
- 組織固有の名称
- 軸になりそうなペア
最初の3つは名詞で抜き出し、4つめの「軸になりそうなペア」は形容詞や状態を表す言葉で表現します。これらはペルソナを作成する際にもカスタマージャーニーマップを作成する際にも有効な素材になりますし、何よりインタビュー後にユーザーの価値観を俯瞰することに役立ちます。
必ず拾っておきたい「軸になりそうなペア」
中でもGaji-Laboでは、4つめの「軸になりそうなペア」を意識して拾っておくことを強くおすすめしています。よく出てくる軸を挙げてみます。
- ◯◯◯がある/ない
- ◯◯◯がよい/悪い
- ◯◯◯が多い/少ない
- ◯◯◯が大きい/小さい
- ◯◯◯が高い/低い
- ◯◯◯が簡単である/難しい
- ◯◯◯が得意である/苦手である
- ◯◯◯が単純である/複雑である
もちろん「◯◯◯」の中身が大事なのは言うまでもありません。大事な要素を見過ごしてしまわないよう、インタビュー直後の印象が新鮮なうちに抜き出しておきたいところ。
とはいえ、うっかりしていると「インタビュー後、ついつい時間が経ってしまい…」となって忘れ去りがちなので、あらかじめフォーマットに含めておくことをおすすめしています。いくつものインタビューに追われていて混乱しそうになっても、これが記録してあれば安心です。
「軸になりそうなペア」が何の役に立つのか
Gaji-Laboが使用しているインタビューシートは、もともと「チームにまだ専任のリサーチャーがいないけれど、役割に関わらず全員でユーザーの声を聞きたい」という、インタビューのスキルレベルがまちまちなチーム向けに工夫されたシートです。
インタビューしてみたはいいけれど、改めて分析したりインサイトや価値を深堀りしたりという段階になって、「何からはじめようか…」と途方に暮れる場合がありますよね。そんなときに手を止めていてはもったいない。
そこでチームを助けるために、あらかじめ挙げておいた軸が生きてきます。軸を使うと、以下のようなうれしいことがあります。
- 分析の最初の取っ掛かりができる
- 気付いていなかった新しい切り口を増やせる
- 軸をずらして観ることで新しい視点が得られる
- 切り口や視点をかけ合わせて深めることができる
「軸になりそうなペア」をどんなふうに使うのか
一番シンプルなのは、縦と横に線を引いてグラフのようにプロットするやりかたです。たとえばデザインスプリントなどでは、「インパクトが大きい/小さい」と「実現可能性が容易である/困難である」という軸で課題やアイデアをプロットしたりします。
他には、4象限でマッピングするやりかたもあります。例えば「コミュニケーションが得意である/苦手である」「世間の流行への興味がある/ない」の2軸をペルソナの特徴を捉えるヒントに使う場合などです。
もうすこし複雑になると、マトリクスやタイムラインの形で複数の軸を扱うこともできますね。マトリクスやタイムラインで並べることに慣れてくると、カスタマージャーニーマップが作りやすくなるという好循環!
悩んで手を止める前にやってみる!
案ずるより産むが易し、とにかく悩んで手を止めるよりも動いてみることが大事。雑でも仮でもいいので、インタビューからもらえた素材を活用することに時間を使いたいですよね。
特に試行錯誤を繰り返す段階では、何度も軸を変えて考えてみたり、思いも寄らない組み合わせで軸を作ってみたりするのがおすすめ。ノーヒントで頭をひねるだけでは出てこない切り口が、見つかりやすくなるはずです。
たとえ短時間の試行錯誤だとしても、その中に価値が眠っているかもしれません!
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