How Might We? で考える問い駆動OKR設計を実際にはじめてみた


前回 HMW = How Might We? の形で課題を突き詰めることがOKR設計そのものなんじゃないかという内容をブログに書きました。早速その形で実践をはじめているので、その途中経過について書き残してみたいと思います。

言い方を変えれば、未来のために影響力の大きな課題=質のよい課題を考え、それを目標に据えるという実践の途中経過です。

上位Objectiveについて How Might We? を考えた

次の期のOKRを設計するため、Gaji-Laboが試したHMWワークの手順は以下のとおりです。

1. 上位のコーポレートObjectiveをHMWの問いの形に変える
2. HMWの問い=課題を解決するアイデアを考える
3. 投票数の多かったアイデアをさらにHMWの問いの形に変える

ワーク時のホワイトボード
ふせんに課題解決のアイデアを書き出して分類した際の様子です

10期のObjective=大きなHMWの解決策をたくさん考え、その内容ごとに Biz, Team, Env に分類しました。このときに分類できなかったものはスコープ外として、いったん投票の対象から外しています。

その後、ドット投票を行って、数の多かったものをピックアップしました。

  • 赤いドット=問いに対してよりクリティカルだと思う解決アイデア(1人3票)
  • 青いドット=最も距離が遠いと思う解決アイデア(1人1票)

そこでピックアップされた解決アイデアを、またHMWの問いの形に変え、ここまでの手順を繰り返していくと、抽象度の高い問いから少しずつ詳細度の高い問い/具体的なアクションに近い問いに砕かれていきます。

ワーク時のホワイトボード
問いから問いを生み、分類したりクリティカル度を検討したりしました

まだ次期OKR設計に着手したばかりなので、今やれているのはここまで。今は問いの形で課題を砕く作業を社内のみんなで考えているところです。今のところは前期の設計時よりも取り掛かりやすくなっている感触があります。

こうやって砕いた中から、クリティカルだと思うものや取り組めそうだと思う課題を自分に引き寄せてもらい、それぞれの個人OやKey Result に落としていく予定です。

このあとどんなふうにOKR設計が進むのかは、また次の機会にブログで報告できればと思います。

なぜOKRを HMW = How Might We? で考えるのか

ちょっと前に原田が『OKRでちょっとつまづいてること』という記事で、コーポレートOKRと個人OKRのジレンマについて触れていました。

本来は個人OKRが進めばコーポレートOKRも進むはずなのに、設計がうまくいかず、異なる2つの目標が分離した状態で存在するねじれを生んでしまっていることが主な悩み…という話。大きなビジョンから逆算して考えることがOKRの肝なのですが、肝だからこそ難しい部分でもあります。

OKR設計を社内の誰にとっても考えやすく、少しでも底上げできるような方法はないかな? と考えたときに、HMWのフレームを活用して考えるやりかたが合っていそうだな、と思ったのです。私自身が「問う」という形が好きだということもありますが、問いの形であればOKR設計をブラッシュアップする壁打ちもしやすくなるはずです。

山岸がお手伝いする案件では当たり前に取り入れているフレームワークも、社内全体で常に取り入れられているかというと、残念ながらそうではありません。Gaji-Laboという会社をよりよく変えていこうという流れの中で、デザイン思考のフレームをもっと社内全体に浸透させたいと感じています。

職種の垣根なく、普段からもっとそういうことに触れられる環境を作ってこなかったことは、Gaji-Labo運営上の大きな反省点。これを機会にデザイン思考のフレーミングや手法をもっとカジュアルに取り入れ、社内標準にしていきます。

Gaji-Laboはデザインプロセスの導入をお手伝いします

「デザインプロセスを独学で取り入れてみたが、実際に実務に活かすことができるようになりたい」
「実際の課題を解決するための実践にチームとして取り組めるようになりたい」
「今はまだエンジニアしかいない組織だが、UXデザインやデザイン思考を取り入れてよりよいものを作りたい」

デザイン思考やデザインプロセスの導入に関わるご要望やお悩みごとをお持ちでしたら、まずは一度お気軽に Gaji-Labo にご相談ください。

オンラインでのヒアリングとフルリモートでのプロセス支援にも対応しています。

デザインプロセスの導入の相談をする!

投稿者 Yamagishi Hitomi

主にサービスデザイン案件や新規事業・スタートアップ案件を担当し、サービスデザイナー/プロセスファシリテーターとしてビジネスとデザインが密接な領域で活動。柔軟なプロセス設計を持ち味にして、チームの成果と成長に貢献しています。社内ではメンバーが健康に働ける環境の整備やひとりひとりの成長のためのしくみづくりなどを担当。おいしいコーヒーを買ってくる担当もやってます☕