Gaji-Labo を取り巻く状況の変化に対する方針を社内共有してみた


Gaji-Labo は 4/1 から2019年度4Qが始まりました。
山岸が書いた「危機的な状況の中で10期4QのOKRを設計している今、OKRの重要性を噛み締めています」にもあるとおり、3月末から4月初旬に今期の計画を立てていました。

3QのOKRを運用時に「そもそも自社の状況と立ち位置が共有できていないとダメだよね」という話が出ていた矢先、COVID-19 の影響でどんどん立ち位置が変化してしまいました。もともと自社を取り巻く状況を言語化し社内に共有する予定でしたが、ここまで世の中が激変するとは…。

今週無事メンバーに考えを整理し伝えることができたので、その一部をブログに残してみようと思います。経済学者でも医療従事者でもない素人が考えた内容なので、確たる根拠があるわけではありません。しかし、組織内でひとつの指針を共有し動くことがまずは重要と考えています。

Gaji-Labo はどういう前提で捉えているか

まずは Gaji-Labo 役員二人がどう捉えているかから簡潔に伝えました。

前提確認

  • いわゆるコロナショックで世の中の動きが大きく変わっている
  • 世の中の動きはより速く、より予測がつかない状況に突入した

もはや言うまでもないことですが、この大きな変化で自分たちの組織や日々の仕事にも影響が出るということを全員で再確認するため、あえて言語化しました。幸い即経営危機に陥るような状態ではありませんが、先行きが読めなくなっていることはメンバー全員に把握してもらい、危機へ取り組む姿勢を作る必要を感じています。

短・中期の想定

  • アフターコロナというより、COVID-19 が流行している状況が長引くと想定
  • その中でどう活動していくかが重要と考えている
  • 半年程度で世の中がよくなる見込みは持たないほうが良い
    • 市況はリーマンショックのときよりも低迷が長くなる可能性がある
    • 場合によっては、3年近く低迷する前提で考えている

「イシューからはじめよ」の著者安宅和人さんが「そろそろ全体を見た話が聞きたい2」で解説されていた「Withコロナ」という考え方にもあるとおり、感染症が早期に終息する想定で動くべきではないと考えています。

外的要因を僕らがコントロールすることはできないので、Gaji-Labo としては一旦悲観によせた想定で動くことにしました。3月中旬頃から「これは1年以上続くのでは…」ともやもや悩んでいたのですが、この記事を読めて自分の考えを整理することができました。

今後のポジティブ要因・ネガティブ要因

不確定な要素が沢山あり、深堀りすればまだまだ出てくると思いますが、これらのことをピックアップしてみました。

ポジティブ要因

  • 技術的難易度が高いものの需要は引き続きあり、テクノロジーの後退はない
  • 短期的にはリモートワークに慣れたチームの需要が高止まりする
  • 優秀な人材の転職やフリーランス転向・起業が増える
  • 人や企業同士の紹介・リファレンスが重要になる

ウェブとインターネットの力が見直され、技術的難易度の高いものの需要がさらに高まる流れ、強制的に働き方が変化してしまった結果リモートワークに強いチームが評価される流れは、共に強まると想像しています。これらはこれまで Gaji-Labo が大事にしてきたことの一部なので、我々にとってポジティブな要因です。

また、Gaji-Labo のような無名で小さな組織では優秀な方と広く知り合う機会が限られるため、そのような方々といいタイミングでお仕事をご一緒することが難しく、常にリソース配分とのせめぎあいでした。

リーマンショックや震災直後のときに起業やフリーランス転向が増えたのと同じ流れが発生すれば、これまで組むことができなかったような方々と一緒にお仕事ができるチャンスが増えるかもしれないと思うと、ワクワクします。

ネガティブ要因

  • 顧客事業のPMFとグロースがしづらくなっている
  • 対面での打ち合わせが出来ないことで受注の難易度が高くなる
  • 仕事が足りない企業が増えることで世の中の需給バランスが崩れ単価も下がっていく

ネガティブ要因は上げれば簡単にたくさん上がってきますが、直近で Gaji-Labo に影響が出るのはこれらのことだと思います。Gaji-Labo が得意とする新規事業立ち上げ時のサポートなどは機会が減り、受注が苦しくなることが予想できます。

また、対面でのコミュニケーションができないためお客様にとっても、初めての相手に発注する決断を下すのが難しくなると思います。この対策は早期に打つ必要があります。

Gaji-Labo の方針

これらを踏まえて、当面の Gaji-Labo の方針は下記としました。

  • 引き続き事業を作れるデザイン会社を目指す
  • 仕事が発生する場所にできるだけ近づき、受注難易度を下げていく
  • 優秀なフリーランスや企業の方々と提携しながら、大小様々なプロジェクトをたくさん引き受けて顧客接点を増加する
  • 市況回復時に大きく成長につながる投資を行う

色々悩みましたが、結果的にここ1年で取り組んでいた大きな目標「事業を作れるデザイン会社になる」は変更しないことにしました。

ただし、やり方はかなり変更します。

これまでは自分たちの身の丈に合ったお仕事を安全に進めることを重視し、お請けする案件もリソースに合わせて調整してきましたが、これからはお客様との接点を増やすことを重視し、手数を増やす方針にします。

これまで以上にリモートワークでも存在感を発揮し、安心して頼ってもらえるようなふるまいを重視し、お仕事に取り組んでいきます。そして、この危機を乗り切ったとき大きな成長につながるような事を、社内全体で取り組んでいきます。

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投稿者 Harada Naotaka

受託と事業会社の両方を経験し、沢山の事業を見てみたい気持ちで Gaji-Labo を共同創業。普段は雑用やったりプロジェクトマネジメントやったり、たまにフロントエンドのコードを書いたり。直近は Gaji-Labo をデザイン会社に転換していく課題に挑戦中。期待値コントロールにステ全振り。