作ったら届ける – より自律的な組織にするために
ここのところ社内で何人かと「リーダーシップも重要だけど、それだけじゃ良いチームにはならない。メンバー全員の良いオーナーシップも大事」というような話から「でも、オーナーシップってどう獲得するのか難しいよね」という話題になることが何度かありました。そのときにヒントになりそうな話をしたので、少し掘り下げて考えをまとめました。
作るだけじゃ価値はとどかない
優秀な人で構成されたチームでも、ほんの少しの齟齬で作った物が適切にユーザーに届かなかったということはあるのではないでしょうか。「あそこでズレに気づいていれば」「途中であやふやになっていた」「最初の熱量が気づいたら失われていた」というようなことは、誰しもが経験していると思います。
そういう経緯を経たプロジェクトの多くは、完成しても価値が適切にユーザーのもとまで届かないことも多いはずです。
届けることを大事にする
チームで仕事をしていると、自分の出番が最初から最後まで続く事は稀です。フェーズごとに重要なタスクが異なっているので当然ですね。
そのときに自分のタスクが終わったところで満足せず、作った物の価値が最後まで維持されて適切にユーザーのもとに届いているかを、普段よりも強く意識して行動しましょう。その結果、自分の行動に変化が生まれるのではないかと思います。
自分の作業した内容が適切に扱われているか、他のチームメンバーの作業内容や意図に齟齬が生まれていないか、当初チームで目指していた方向とブレが生じていないか、そういうことが普段よりもよく見えるようになるはずです。(もし変化がなければ常日頃から全体を俯瞰する習慣がついているということだと思います。素敵)
「作って終わりにしない」というようなことはよく言われていますが、具体的にどう行動すればいいかの話がないままふんわりしてしまうことも多いと思います。全員が「ユーザーの手元に届けたい物事(価値)が届いているか」を最後まで見守り、必要に応じて軌道修正をしていくことがその一歩ではないかと思います。
届ける過程での衝突・齟齬の解消
当然プロジェクトは真っ直ぐには進みません。自分が正しいと思って作った物が次のフェーズで変化していることはよくあることです。
このときに大事なことは、自分の成果の形に戻すことでも変化を見過ごすことでもありません。チームとしてそのプロジェクトの正しい(と仮定する)形を模索することです。
優秀なプロダクトオーナーやプロジェクトオーナーが常にズレや齟齬を監視して修正するやり方もありますが、それだけでは属人性も高く限界がすぐに来ます。そのときにチームメンバー全員が早期にズレに気づき、声を上げ、それぞれの立場をすりあわせてユーザーの手元に届けるために、適切な姿を模索し軌道修正していけるのが理想です。
俯瞰ができるようになったら、次はチームメンバー全員を巻き込んでより素早く適切に行動できるよう働きかけましょう。それこそが自律的な組織の第一歩じゃないかと考えています。
視点を作るから届けるへ
作ること・タスクをこなすことは重要です。それを軽視したらプロジェクトはたちまちに破綻してしまいます。しかし、我々は “作るため” に作っているのではなく “ユーザーに届けるため” に作っているはずです。そして作っているのは自分ひとりではなくチームです。
チームが当初の熱量を下げることなく高い成果を出し続けるために、メンバー全員が最後まで関与しつづける意思と体制が重要です。それを継続することで自然とメンバー全員のオーナーシップが育っていくのではないかと考えています。
この記事を書きながら過去の自分を振り返り、反省する出来事を多々思い出しました。書くのは簡単ですが、実行するのは難しいことだと感じています。それでもみんなで挑戦し、チームとメンバーの成長につなげられればと思っています。
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