デザインのためのインプットと氷山の水面下の話
デザインのはじめは、調べたり学んだりのスタディから始めます。事業やサービスのための情報を集めて理解と噛み砕きを進めて、情報の構造を組み立てていくための大事な作業です。
案件の場合は、お客さんからいただいた情報をもとにインプットを進めていきます。インプットを進めるなかで、疑問に思ったことやわからない言葉を調べたり、直接お客さんにお聞きしたりしながら、具体的なのかたちの理解を深めていきます。 その他、単純にデスクトップリサーチで調べた検索結果にあるものを読んでみることで、ある業界のことならば業界的な前提になるような情報も頭に入れておきます。
水面下で隠れているとを理解する
最近「英語独習法」という本を読みました。
英語と日本語の違いを認知心理学の概念「スキーマ」を踏まえて、英語学習する方法が説明されています。この本の中で「スキーマ」は言葉の知識の下に隠れている、氷山の水面下のシステムとされています。「スキーマ」は意識されていない理解なので、英語と日本語の違いを理解するために、まずはその言葉に「スキーマ」があることを意識するところから始まります。
私は言葉をイメージで覚えるほうが読み書きするときに英文を理解しやすいのではないかと、英語の動詞や前置詞で学ぶ本も読んでいました。前置詞はとくに、その文によって意味や使い方が違い、日本語の「てにをは」に完全対応できないので、前置詞の使いかたの理解に役立っています。 その経験もあって、言葉を概念的に捉える「スキーマ」を使った説明がとても腑に落ちました。
水面下まで深く理解したい
この言葉と「スキーマ」について、デザインのためのインプットやスタディでも同じことが言えるのではないかと思います。
ものごとの情報を正しく関連づけたりパターンを見つけたりするのに、抽象的なイメージや概念で理解することが本質的な理解のために繋がります。 目に見えていたり表面に出ていたりするものだけをインプットする情報としてしまうと、ビジネスへの理解が浅くなります。また、目の前にあるものだけを見ていると近眼的にものごとを見てしまい、その物事の周辺に気づかないこともあります。 多面的にものごとを学ぶことが豊かな理解になるのではないかと考えています。
インプットで目の前にあるものは一角であることを認識して、新しいことを始める際は近眼的にならないように、ものごとを捉えていきたい。
内容のわからなかったものが理解できる共通認識を得られるプロセスは、霧が晴れてゴールへの道が見えてくるようなワクワク感があります。
デザインにはデザインする対象への理解が必須なので、水面下の情報も気にしながら、インプットを進めていきたいと思います。
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