地方からフルリモート×チーム開発の会社に入社したふたりが、フルリモートのあれこれについて対談しました。


弊社 Gaji-Labo は、フルリモートでスタートアップのチーム開発を支援しています。
フルリモートと言ってもその体制は会社によって異なりますよね。地方在住である私も、入社前は「実際は出社する人たちだけのコミュニケーションも少しはあるんだろう」と本当にフルリモートなのか疑っていました。本文にも詳しく書いていますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
特に会社の雰囲気は入ってみないと分からないので不安が大きいところではないでしょうか。(めちゃくちゃ分かります)
そこで、今回は地方から東京の会社(Gaji-Labo)に入社してフルリモートで働くふたりが、フルリモート事情について対談してみました!

話している人

kamijo

mk-0A0

フロントエンドエンジニア。
HTML/CSS/JavaScript/WordPressでのサイト制作からNext.js/TypeScriptなどを使ったWebアプリ開発、FigmaでのUIデザインまで広く経験しています。 デザインエンジニアと名乗るのが夢です。

tsuji

atsuhiro-tsuji

フロントエンドエンジニア。
DTP・Webデザイナーを経験した後、フロントエンドエンジニアに転向。HTML/CSS/JavaScriptを中心にWeb開発を担当してきました。 UI・UXに興味があり、デザイン・コーディング両面から考えられるデザインエンジニアを目指しています。 普段はマラソンやボクシングなどで体を動かしてます。

東京の会社に入社した地方在住のふたり

mk-0A0:前回投稿した『【フルリモート】『地方から東京の会社で働く不安』を解消した工夫について語りたい』の第二弾、地方メンバー同士の対談です!まずは簡単に自己紹介しましょう。

tsuji-108:こんにちは。フロントエンドエンジニアの辻です。Gaji-Labo に入社して11ヶ月目。前職でもリモートワークを導入していました。コロナ禍から本格的にリモートワークで対応しはじめていたので、リモート歴としては約3年ですね。

mk-0A0:同じくフロントエンドエンジニアで本記事の筆者、上條です。入社して約1年半になります。それまでは基本出社でリモートは週1、2くらいの頻度でした。完全フルリモートは Gaji-Labo に入社して初めてです。

mk-0A0:地方メンバー同士の対談ということですが、辻さんはどこに住んでるんでしたっけ?

tsuji-108:現在は山形県に住んでいます。上條さんは広島県ですよね。

mk-0A0:そうです、1番距離が離れているコンビですね〜。よろしくお願いします!

※代表の原田は「地方と東京」という構図を作りたくないといつも言っているのですが、ここでは分かりやすさを重視して地方という言葉を使用しています。

フルリモートで働くことの不安ってなんだろう

mk-0A0:辻さんは転職するときにフルリモートの条件はマストで探してたんですか?

tsuji-108:1番ではなかったです。チーム開発がしたかったのが1番の理由だったので、その次くらいですかね?

mk-0A0:へー、チーム開発が1番だったんですね。

tsuji-108:そうなんですよ、実は。

mk-0A0:リモート×チーム開発のコミュニケーションって難しさを感じる部分だと思うんですけど、不安とか無かったんですか?

tsuji-108:そんなに無かったですね。前職でも Slack や GitHub の Issue を使ったコミュニケーションやリモートでのクライアントワークをしていたので想像通りでした。

mk-0A0:そっか、リモートの経験があるなら確かに。

tsuji-108:上條さんはその辺り不安があったんです?

mk-0A0:そうですねー、前回の記事でコミュニケーション面での不安について書いたでんすけど、それとは別にフルリモート自体想像がつかないことによる漠然とした不安もあったかもしれないです。

tsuji-108:なるほど。実際どうでした?

mk-0A0:今は不安とか全然ないですよ!前回の記事で書いたような工夫もあったし、あとは社内のことをちゃんと知れる状態だったのが大きいかもしれないです。Gaji-Labo って社内のあれこれがオープンじゃないですか。Slack のチャンネルは基本オープンだし会社づくりとして OKR や採用をみんなでやるし、だから全く接点がないメンバーもいない。

tsuji-108:そうですね。週1・月1である定例でメンバーや会社の状況を共有しているのも大きい気がします。

mk-0A0:うんうん。こんな感じで今社内でどんなことが動いてるのかをリモートでもちゃんと知れることで不安が解消できたんじゃないかなと思います。

tsuji-108:たしかに。私は前職・前々職で長期出張をした時に本社の状況がよく分からなくなるってことがあったんですけど、Gaji-Labo にはそれがないですね。

mk-0A0:あー、浦島太郎状態ですね。

tsuji-108:ですです。

mk-0A0:メンバー同士でできるだけ情報格差が生まれないようにできてるなと思います。なんなら出社しないと得られない情報ってない…と思うので、住んでいる地域による情報格差がないのもありがたいですね。

tsuji-108:そういう意味での情報格差は感じないですね。これは Gaji-Labo というより業界全体の話なんですけど、地方だと技術の情報が伝わりにくいのはひとつの情報格差と言えるのかなと思いました。

mk-0A0:たしかに。地域によって度合いは違うと思いますけど少なからずありますよね。

tsuji-108:ですよね。例えば山形の本屋ではオライリーの本をあまり見かけないし、技術イベントが圧倒的に少ないので同業者と情報交換できる機会がなかなか無いっていうのもありますね。

mk-0A0:案件もちょっと限られてきません?Gaji-Labo がやっているような案件(Remix やアクセシビリティ)って広島ではあまり無いんじゃないかなぁ…。情報も案件も探せばあると思いますけど、東京と比べて気軽に見つけられるものではないと思いますね。

tsuji-108:うん、そうだと思います。

mk-0A0:情報技術を扱う業界なので、こういう業界レベルの地域による情報格差が徐々に埋まっていってほしいですね。

コミュニケーションは安全第一に

tsuji-108:Gaji-Labo って会社として Slack のコミュニケーションをこうしましょうって明文化してるじゃないですか。

mk-0A0:ありますね、「メンションは必要と感じたタイミングで躊躇なく行う」とか「通知を受け取る側は自分の状況にあわせて通知設定を行う」とか。

tsuji-108:ですです。リモートの会社はたくさんあるんですけど、そこをちゃんとやっている会社は初めてだったので印象に残ってます。

mk-0A0:へぇ、そうなんですね。もし明文化されてなかったとしたらコミュニケーションの取り方って今と違ってたと思います?

tsuji-108:そうですねー…。さっき上條さんが言ったもので言うと、相手が退勤後だったり朝や夜だったらメッセージは送るけどメンションは付けないかもしれないです。

mk-0A0:何かメンションしづらい理由があるんです?

tsuji-108:やっぱり勤務時間外に通知が行っちゃうっていうところですかね。で、翌日出勤されたときにリマインドするとかやってたと思います。

mk-0A0:あー、相手の通知設定なんて分かんないですもんね。

tsuji-108:そうなんですよ。でもこの辺の感覚って人それぞれ、会社それぞれだなって思います。「業務時間外にメンション飛ばされると困る」って人もいれば、「業務に必要なら事なら業務時間外でもいいからすぐ送ってくれ」という人もいますし。

mk-0A0:その感覚を個人に委ねるんじゃなくて、会社としてはっきりさせることで共通認識が持てますよね。だから余計な空気を読まなくていいというか。

tsuji-108:余計な空気を読まなくていいっていうのは?

mk-0A0:さっきの辻さんの話がまさにそうなんですけど、「メンション飛ばしたら通知が行っちゃうな」って相手を気遣って=空気を読んでの行動だと思うんですよ。

tsuji-108:うん、そうですね。

mk-0A0:でも相手はメンションが来ることに対して実はなんとも思ってないかもしれない。なので「メンションはいつでも飛ばしてOK、通知は受け取り側がコントロールする」って明文化されてると、お互いにそういう状態だと分かっているので考えすぎずに気楽にやり取りできるなと思ってます。空気を読むスキルが必要な場面は絶対あるんですけど、Slack においてはあえて空気を読まないのがやりやすさのひとつなのかなと話してて思いました。

tsuji-108:なるほど、そういう意味ですね。

mk-0A0:あと他のもので言うと「メンションされたものはなるべくテキストで返す」っていうのもあるじゃないですか。私は返事代わりにリアクションを使ってたと思います。というか Gaji-Labo に入る前は使ってました(笑)

tsuji-108:あ、私もです。昔 Slack をまだ使ってなかった時の話なんですけど、先輩に「『了解です』や『確認しました』だけのメールは情報がないから、相手に時間を使わせないように送らない方がいいよ」って言われたことがありまして。

mk-0A0:へぇー。

tsuji-108:その時はお互いに返信がない=確認済みという暗黙の了解があったという前提があるんですけど、こういう風に相手に時間を取らせたくないけど確認したことは伝えたいという面でリアクションはすごく使いやすいなと思います。

mk-0A0:たしかに、絶妙なニーズを突いてるんですよね(笑)それで言うと私は「確認した」というステータスそのものが情報だと思っているので、それは明示的に送っておきたいかもです。

tsuji-108:私も Gaji-Labo のやり方に慣れている今はそうですね。

mk-0A0:わざわざ送らなくてもいいかもしれないけど、送っておいて損はないんじゃないかなと思ってます。あ、これは相手に空気を読ませないっていうのに繋がるのかな。

tsuji-108:こうやって会社としてのコミュニケーションが明文化されていると安全にコミュニケーションできますね。

mk-0A0:安全に!そうですね、事故らないように交通整備して安全第一でやっていきたいですね。

本当の本当にフルリモートなの?

mk-0A0:私最初、本当にフルリモートなのか疑ってたんですよね。

tsuji-108:あ、そうなんですか?

mk-0A0:なんというか、一緒にパソコン覗き込んでエラーと戦うみたいな同じ空間に居るからこそ発生するコミュニケーションってあるじゃないですか。リモートだとそれが無いから、なんだんかんだ週に何回かは出社してるんじゃないの?って思ってました。

tsuji-108:対面だと何かと楽ですもんね。

mk-0A0:ですよね。それで言うと Gaji-Labo は本当にフルリモートでしたね。定期的な出社は無いし、全員が集まるのは…本当に年に1回とか?

tsuji-108:去年は13期のお疲れ様会がありましたね!あとは自社イベント「UI+FE合流点」の運営スタッフだともう少し回数は増えるかもですね。

mk-0A0:確かにそうですね!そういえばこないだ珍しく案件の打ち合わせで東京に行ってましたよね?どうでした?

tsuji-108:対面の打ち合わせは Gaji-Labo ではなかなか無いですね。やっぱり同じ空間にいると今何についてどういう話をしているのかの認識が揃うので会話がスムーズに感じました。「これはXXXで…」って言っても何を指しているのかが分かるというか。

mk-0A0:主語が「これ」みたいな指示語でも通じるってことですよね、対面の大きいメリットかも。これって逆にリモートのデメリットとも捉えられると思うんですけど、それをカバーするためにコミュニケーションで何か気をつけてることとかあります?

tsuji-108:うーん、私は「これを気をつける」「これを心がける」みたいな精神論より細かいテクニックを実践するタイプなんですよね。

mk-0A0:おお、なるほど!

tsuji-108:なので具体的にやってることとしては、最近は フルリモートで相手に気持ちよく仕事をしてもらうためのコツあれこれ | zenn に書かれていることは参考にしてます。あとは相手は自分と同じ知識量を持っていると思い込まないようにどれくらいの理解度でいるのかを知る、とかですかね。

mk-0A0:大事ですね。同じエンジニアと言っても得意不得意や今までのキャリアって違いますし。

tsuji-108:そうそう、そうなんですよ。なので今ジョインしている案件で TypeScript を初めて書くバックエンドの方がいらっしゃるんですけど、その方と話すときはできるだけ前提を共有するようにしてます。

mk-0A0:現在進行系で実践してる!素晴らしいですね〜。

tsuji-108:上條さんはこういうテクニック使ってますか?あれば聞きたいです!

mk-0A0:私は精神論が先に思いつくタイプなのでテクニックとはちょっと違うかもしれないですけど、まず意識しているのは何か聞かれた時に放置せずとりあえず一次対応をすることですかね。「答えはすぐに出せないけど把握はしてますよ」っていうのを伝える意味でやってます。

tsuji-108:うん、それも大事ですね。

mk-0A0:テクニックは…ぱっと思いつくものだと、回答をもらった時に「ありがとうございます」だけじゃなくて自分なりの理解を添えるのもできるだけやるようにしてますね。

tsuji-108:「ありがとうございます!XXXはXXXってことですね。」みたいな感じです?あー、なるほど。

mk-0A0:ですです。それが悪いっていう意味では全くなくて個人的な気持ちの問題なんですけど、片手で受け取る時の感覚に近いのかなぁ。もらったものは両手で受け取りたいなっていう気持ちがあります。

tsuji-108:でも良いことだと思いますよ!

mk-0A0:そう言ってもらえると嬉しいです(笑)ふと思ったんですけど、前に他のメンバーとも話したときに「安心させるコミュニケーション」っていうワードが出たじゃないですか。私が意識してることってそこに通ずるなって思いました。

tsuji-108:あー、私が使っているテクニックも「安心させるコミュニケーション」が根底にあるのは間違いないですね。それが幹としてあって、そこからテクニックという枝葉が生えているというか。

mk-0A0:分かりやすい!良い表現ですね。そのテクニックによって得られる信頼は花とか実ってことになるんですかね。だったら梨ができてほしいな(笑)

tsuji-108:私は地元の山形にちなんで、サクランボが実ってくれると嬉しいですね(笑)

mk-0A0:じゃあ梨とサクランボをたくさん収穫できるようにこれからも頑張りましょうということでそろそろ締めましょうか(笑)今日はありがとうございました!

tsuji-108:はい、ありがとうございました!引き続きよろしくお願いします!

おまけ:方言意識してる?

mk-0A0:辻さんって話している時に方言をあまり聞かないんですけど意識してるんですか?

tsuji-108:昔何言ってるか分からないって言われたことがあるのでしてますね(笑)

mk-0A0:そんなに!?

tsuji-108:ズーズー弁って言うんですけど、それが分からないうえにキツく聞こえるみたいなんですよね…。上條さんも全然違和感無く聞こえますよ。

mk-0A0:私も意識してますよ!基本みんな標準語なのでもうだいぶ慣れましたね。たまにイントネーションが違うみたいなんですけど(笑)

tsuji-108:自分じゃ気づけないですよね。ひとつ思い出したんですけど、東北では「投げる = 捨てる」の意味があるんですよ。なので「例外を投げる」 = 「例外を捨てる」 = 「例外を throw せずに潰す」と解釈してしまう…時もありました。

mk-0A0:それは…方言だと分かってないとすごい勘違いを起こしますね…。

まとめ

久々に復活した対談シリーズ、いかがでしたか?ほかのシリーズ記事は シリーズ「メンバー対談&インタビュー」まとめ をご覧ください。

リモートの経験がなかった当時は事前に少しでも会社のことを知りたいと思っていたので、この対談を通して Gaji-Labo のことを知りたいと思っている方に社内の雰囲気が伝われば良いなと思っています。

また、採用フローの過程ではメンバーと直接話せる場があるので、入社前でも Gaji-Labo で働くイメージを掴みやすくなっています。遠隔地からでも安心して働ける環境として Gaji-Labo はおすすめなので、気になることはぜひカジュアル面談で直接メンバーに聞いてみてください!

Gaji-Labo は新規事業やサービス開発に取り組む、事業会社・スタートアップへの支援を行っています。

弊社では、Next.js を用いた Web アプリケーションのフロントエンド開発をリードするフロントエンドエンジニアを募集しています!さまざまなプロダクトやチームに関わりながら、一緒に成長を体験しませんか?

もちろん、一緒にお仕事をしてくださるパートナーさんも随時募集中です。まずはお気軽に声をかけてください!

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投稿者 Kamijo Momoka

フロントエンドエンジニア。
HTML/CSS/JavaScript/WordPressでのサイト制作からNext.js/TypeScriptなどを使ったWebアプリ開発、FigmaでのUIデザインまで広く経験しています。 デザインエンジニアと名乗るのが夢です。